
ぶつぶつ・肌荒れがある
ぶつぶつ・肌荒れがある
子どもの発疹はよく見られ、多くは心配のいらないものです。ただし、発疹の出方や全身の様子で受診が必要なこともあります。発疹の写真(出始め~広がり方)があれば、受診時にお見せください。迷ったら当院にご相談ください。
ぶつぶつに加えて、以下の症状がある場合は、すぐに受診してください。
原因
汗の出口が詰まって炎症が起きる
よく見られる部位
首、背中、わき、オムツまわりなど。
見た目
小さな赤いぶつぶつ、または水ぶくれのような発疹。
対応
通気性のよい服を着せ、こまめに汗を拭き、入浴やシャワーで清潔を保ちます。かゆみが強い場合は、外用薬を使用します。
原因
生後まもない時期は皮膚が薄いため刺激に弱く、また一時的に皮脂分泌が盛んになり毛穴が詰まりやすいため、発疹ができます。
発症時期
生後2週間〜2か月ごろに多く見られます。
よく見られる部位
顔、頭皮、耳のまわり、胸、背中、肘・膝の裏、おむつまわり
見た目
赤いぶつぶつ、かさかさ~じゅくじゅく
対応
洗浄と保湿が基本です。炎症が強い場合は外用薬を併用します。
原因
皮膚バリアの弱さとアレルギー体質による慢性炎症が原因です。
よく見られる部位
首、肘・膝の裏、手首、足首、顔、胸、背中、手の甲
見た目
赤み・乾燥・強いかゆみ・ぶつぶつが続きます。良くなったり悪くなったりします。
対応
毎日の保湿が基本です。炎症にはステロイド外用薬やタクロリムス軟膏等を適切に使用します。重症例は生物学的製剤(デュピルマブ)や内服を検討します。アレルゲンが疑われる場合は検査・生活指導を行います。
原因
食物・薬・感染・物理刺激・ストレスなどが原因です。原因不明も多いです。
よく見られる部位
首まわり、胸、背中、腕、足、お腹、腰、お尻、全身に広がることもあります。
見た目
地図状に盛り上がる赤い発疹(みみずばれ)です。1つ1つは数時間で消え、別の所に出現します。
対応
抗ヒスタミン薬が基本。重症時は短期のステロイド併用あり。冷やすと楽になります。原因・悪化因子が分かれば回避します。
注意
唇・まぶた・のどの腫れ、息苦しさ、ぐったり、嘔吐・腹痛・下痢を伴う場合はアナフィラキシーの可能性があり、至急受診(アドレナリン自己注射の対象となることがあります)。
原因
強い赤みや小さな赤いぶつぶつが周囲に点々とある場合はカンジダの可能性があり、抗真菌薬が必要です。
よく見られる部位
おしり全体、太ももの付け根、またのしわの外側、性器のまわり
見た目
赤み、じゅくじゅく、ぶつぶつ、ただれ
対応
おむつをこまめに替えます。おしりを洗う際は、優しく洗い・こすらないことが大切です。保護剤・保湿剤を使用します。
注意
赤くただれ、小さな赤いぶつぶつがある場合は、カンジダ感染症(カビの一種)の可能性があり、抗真菌薬の軟膏が必要です。
原因
傷や湿疹部位に細菌(黄色ブドウ球菌・溶連菌)が感染して起こります。
よく見られる部位
顔、手足、股など、かきやすくて菌が広がりやすい部位によく見られます。特に傷や湿疹がある場所は注意が必要です。
見た目
強いかゆみを伴う赤いぶつぶつ、水ぶくれ、ただれが次々広がります。
対応
抗菌薬の外用・内服、入浴で清潔を保持します。爪を短くし、タオルや衣類は共用しは避けます。プール・登園は医師の指示に従ってください。
原因
ウイルス感染。接触やタオル共用でうつります。
よく見られる部位
わき・胴体・肘膝まわりなど、こすれる所にできやすいです。
見た目
中央がくぼんだ、つるつるの小さな白〜肌色のふくらみで、数が増えやすいです。
対応
多くは自然に治るため経過観察が基本。数が多い、かきこわす、競技・集団生活の都合がある場合は摘除などを検討します。登園・登校は原則可能です(施設方針に従う)。
原因
虫の唾液や毒素への体の反応です。
よく見られる部位
顔・手足・首など露出部
見た目
赤く盛り上がった発疹、強いかゆみや腫れ
対応
洗って冷やします。必要に応じて外用薬・内服薬で炎症とかゆみを抑えます。腫れが強い、化膿が疑わしい場合は受診が必要です。
概要
夏に多いウイルス感染症で、5歳以下に多いです。
症状
発熱、口内の痛み(のど・舌・頬の内側の小水疱やただれ)、手のひら・足の裏・おしり等の小発疹や水ぶくれ
感染経路
飛沫感染(くしゃみや咳など)、接触感染(皮膚の発疹、鼻水、唾液)、糞口感染(便の中にウイルスが含まれるため、オムツ交換などで感染することがあります)
診断
問診・診察で診断します。
治療
特効薬はありません。解熱剤、水分補給、しみない食事などの対症療法が基本です。
登園・登校
発熱がなく、口の痛みが改善して普通に食事がとれるようになってから
予防
手洗いをこまめにし、タオル・食器の共用を避け、咳エチケットを行います。(便中のウイルスは数週間続くことがあるため、おむつ交換後の手洗いを徹底)
概要
感染力の強いウイルスによる発疹症です。
症状
発熱、全身に赤い発疹→水ぶくれ→かさぶた(かゆみを伴う)
感染経路
飛沫感染(咳やくしゃみ)、接触感染(水ぶくれの中のウイルス)
診断
問診・診察
治療
軽症は自然に軽快します。発症48時間以内は抗ウイルス薬が有効なことあります。解熱・かゆみ止め併用します
登園・登校
すべての発疹がかさぶたになってから
予防
ワクチンで予防可能です。
概要
生後6か月〜1歳半に多いウイルス感染。ほとんどの子が一度はかかります。
症状
突然の高熱(38〜40℃)の後、解熱から1日以内に胸・おなか・背中中心に赤い発疹
診断
問診・診察
治療
対症療法が中心です。
登園
解熱して元気・食欲が戻れば可能です。
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